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Sansui


 サンスイ FM/AM チューナー T-7000 

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T-7000 外観 (The outside)
T-7000 正面 Front Panel 正面 (Front panel)

周波数目盛りの照明はパネルの背面から照らす方法です。

デジタル表示は TU-D607 と同じデザインなのが分かります。
露出オーバーですが実際に明るく光っています。

アンテナはつないでいませんが何とかステレオで受信できました。
赤いランプがステレオ、緑がクオーツ・ロックのインジケーターです。
T-7000 背面 Rear Panel 背面 (Rear panel)

AM バーアンテナは内蔵のため見えません。

アンテナ線は丸いつまみを捻って圧着させます。
AC アウトレット (UNSWITCHED 100W) には何を繋ぐのでしょうか?

シリアルの下 4桁は実際と違います
T-7000 底面 Bottom view 底面 (Bottom view)

正式名所を忘れましたが合板です。
内部は全面にアルミでシールドしてあります。
70年代後半〜80年代前半にかけてサンスイにはターゲット (TARGET) というブランドのシステムコンポがありました。
本機はその一つとして1970年代末に販売されていたものです。
単品価格は 35,800円でした。
デジタリー・クオーツロックとデジタル表示を省略した機種も T-3000 (23,800円) として販売されていました。

当時のサンスイのチューナー TU-D707 と TU-D607 はアナログ機でしたが、クオーツロックと周波数のデジタル表示 (まとめてデジタリー・クオーツロックという名称) が採用されていました。
T-7000 はシステムコンポ用ということでデジタリー・クオーツロック採用チューナーの中でも最も低価格だったはずです。

海外では T-7000 の同等品が T-80 、T-3000 も T-60 として販売されていました。
Tuner Information Center Sansui Tuners (以下 TIC) でそれぞれ紹介されています。

カタログについては サンスイ FM/AM チューナー カタログと取扱説明書 の T-80 のカタログ (英文) を参考にしてください。
回路図は上記 TIC で T-60 のものがダウンロード可能です。 T-80 とはデジタリー・クオーツロックとデジタル表示と電源以外は同じです。ブロックダイヤグラムは T-80 と T-60 両方があります。

T-80/T-60 のサービスマニュアルが 2008/3/1 付けで HiFi Engine に掲載されていました。
回路図や調整手順の他に解説や図面が載っています。

さてこの T-7000 ですがデジタル表示部が TU-D607 とソックリです。
TU-D607 は持っていませんが、今回 T-7000 を入手したため開けて調べてみました。


T-7000 内部左 (The inside left)
T-7000 内部左 inside-left
回路構成はややこしい回路は IC 化されていることもあってシンプルです。

FM チューナー部分は半導体こそ違うものの TU-307 と似た構成です。最後のローパスフィルターは省略されるなどやや下のランクのようです。
IC 2個と トランジスタ 4個の簡単構造。
3連バリコン、RF 1段増幅、IF 1段増幅、IF増幅・検波に三洋 LA1231N (写真右下)。
MPXデコーダーは NEC uPC1161C (F-3000 基板の下に隠れている)。
その後は 簡単なフィルターは通しますがアンプ類は無くそのまま出力端子へ。

IC の組み合わせはラックスキットA808と同じです。
フロントエンド (A808 はシンセですが) からAF出力まで回路図の構成は多少の違いはありますがソックリです。

AM チューナー部分は 2連バリコン、高一中一の 3石ディスクリート。
出力アンプは FM の uPC1161C に兼用させています。
大変簡単な構成です。小中学生向けのラジオ工作キットみたいな感ですね。
チューナーの基本的な仕組みを知るのにいいのではないでしょうか。
バーアンテナは写真左端に見えています。

側板は専用ラック取り付けのためと思われる溝が入ったプラスチック。

チューナー部分の半導体は以上の IC 2個と トランジスタ 7石です。

T-7000 内部右 (The inside right)
T-7000 内部右 inside-right
さて T-7000 の最大の特徴は「デジタリー・クオーツロック」という受信周波数のサーボロックと蛍光管による周波数のデジタル表示です。

これには F-3000 という基板が使われています。未確認ですが蛍光管・基板とも TU-D607 と同一のユニットでしょう。
海外向け TU-719 でも同じ番号の基板が使われています。蛍光管も同じデザインで、こちらも恐らく同一のユニットでしょう (未確認) 。
周波数カウンター兼 D/A コンバーター IC はサンスイが共同開発したという沖電気製 MSM5540RS です。

写真の右端にあるシールドケースはプリスケーラーです。
シールドした上で鉄製の梁に乗せてフロントエンドから一番遠い端の天板下に置いています。
かなりのノイズを出すのでしょう。

これらの部分はチューナー自体の性能に比べて、かなりコストをかけている気がします。
デジタリー・クオーツロックの代わりに LEDレベル&チューニングメーターを付けた T-3000 は 23,800円でした。
T-7000 の35,800円との差額の 12,000円 + LED メーター代がデジタリー・クオーツロックの代金ですね。

電源もアナログ部分とデジタル部分で分けられているようです (未確認) 。

補足 (Supplementation)
デジタリー・クオーツロック基板 (Digitaly Quarz Lock PCB : F-3000)
T-7000 デジタリー・クオーツロック基板 (Digitaly Quarz Lock PCB : F-3000) 基板にはパターンが描かれているものの部品が実装されていない部分が結構あります。

TU-D607 や TU-719 ではどうなっているのでしょうね ?
左 MSM5540RS (left) & 右 uPC1161C (right)
T-7000 MSM5540RST-7000 uPC1161C MSM5540RS が見難いので別に撮った写真を載せます。

uPC1161C は上の写真の左下の白いコネクターの下付近に隠れています。

まとめ (summary)
チューナーとしては当時の普及価格品の平凡なものだと思います。

「クオーツロック」と「蛍光管による周波数のデジタル表示」を味わうためのチューナーでしょう。
山水電気製のチューナーコレクターなら TU-D707 や TU-D607 と共に「デジタリー・クオーツロック三兄弟」として持っておくべきですね。

音も出してみました。

FM はアンテナを繋いでいないためどうかは分かりません。
アンテナ端子はケーブルを剥いて導線を出す必要があり、他のチューナーに使っているコネクター付きや末端処理したアンテナ線が簡単につなげません。
このチューナーだけなら問題無いですし、もしかしたら専用のケーブルがあったのかもしれません。

AM はTU-307より帯域が広いのが一聴して分かります。
構造からしてローカル局の受信以外は期待できないでしょう。

構造が単純なため改造もやり易いようです。 TICにも改造例があります。


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2008.01.14 開始
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