| Sansui |
| サンスイ FM/AM チューナー TU-307 と TU-307II |
| TU-307 |
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| TU-307II |
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山水電気が1970年代後半に発売したチューナーです。
最初に TU-307 が発売され後に TU-307II にマイナーチェンジしました。
当時は TU-x07 シリーズ として TU-707 を筆頭に TU-507 そして TU-307, TU-207, TU-107 の 5機種がありました。さらに TU-9900 も最上位機として併売されていました。
TU-307, TU-207, TU-107 は外見がよく似ていますが、 サンスイ FM/AM チューナー 一覧 に書いたようなグレードの違いがあります。
TU-307 と TU-207 は基本的な回路は同じようです。 TU-107 は価格差もあってか AM の外部バーアンテナを省くなどグレードダウンしてるようです。
海外では同等品が TU-317 として販売されていました。
変更後も型番は TU-317 のまま販売されていたようです。
Tuner Information Center Sansui Tuners (以下 TIC) ではそれぞれ earlier version と later version として紹介されています。
カタログについては サンスイ FM/AM チューナー カタログと取扱説明書 のTU-317, TU-217 のカタログ (英文) を参考にしてください。
回路図は上記 TIC で TU-217 later version がダウンロード可能です。 (TU-317 と付加機能以外は同じです)
さてこの 2機種ですが、 TIC では earlier と later は「ロゴは違うけど外見以外の違いは分からない (The Sansui logos were different as well, but we don't know if there were any non-cosmetic differences between the two versions.)」と解説されています。
カタログも広告も見ずに言うのは何ですが、確かに何が違うのか分かりません(笑)
今回 TU-307 と TU-307II を入手したため開けて調べてみました。
| 外観 (The outside) | |
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正面 (Front panel)
違うのはロゴだけ。 TU-207 と TU-107 ではメータースケールが直線ではなく円弧状になっていた。 マイナーチェンジ後は TU-307 と同じく直線状になった。 |
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背面 (Rear panel)
AM バーアンテナの位置が少しずれている 商標の位置もずらしていることから、 設計変更で意図的にずらしていると思われる オーディオ出力端子の間隔と止めネジの位置が違う シリアルの下 4桁は実際と違います |
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側面 (Side view)
色合いの違いが分かるでしょうか ? TU-307II は真っ黒 TU-707 と TU-D707 も同じような色合いの違いがある |
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底面 (Bottom view)
TU-307II の方が脚が大きくなっている |
| 内部 (The inside) |
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回路構成はややこしい回路は IC 化されていることもあってシンプルです。
チューナーの基本的な仕組みを知るのにいいのではないでしょうか。 FM は 3連バリコン、RF 1段増幅、IF 1段増幅、NEC uPC1167C (フロントエンドの右) で検波 日立 HA1197 (uPC1167C の右、青と灰色のケーブル下) でステレオ復調。 その後は独立したアンプ類はありませんが出力にはローパスフィルターがちゃんと入っています。 IC 2個と トランジスタ 4個の簡単構造。 AM は 2連バリコン、TU-307 は日立 HA1196、TU-307II は三洋 LA1240 (フロントエンドの上) を使った回路で TU-707 とほぼ同じ。 トランジスタ (2SC1313) 1個を使ったバッファーを介して出力端子へ。 IC 1個と トランジスタ 1個の簡単構造。 上位機種の TU-707 では HA1197 と ローパスフィルターの間に トランジスタ 2石のバッファーがあります。 また FM/AM 共に出力前にトランジスタ 5石のオーディオアンプで増幅しています。 TU-307 は簡単に済ませていますが LPF が入ってるのはさすがですね。 その前の RF 段から ステレオ復調に至っては TU-707 は数えるのが面倒なくらい IC とトランジスタが使われています。 電源も TU-307 はトランジスタ 1石、TU-307II は三端子レギュレーター 1個の簡単構造。 上記以外の能動素子はミューティングに トランジスタ 4石だけ。 全部で IC 3個と トランジスタ 10個 (TU-307II では内 1個は三端子レギュレーター) です。 TU-207 では目盛板上のアクリルパネルや照明電球がありません。 |
| 相違点 (Points of difference) | |
| 電源 (Power Supply) | |
![]() ![]() Voltage Selector という名称です |
TU-307II (右) では大きいケミコン (下の回路図の 470uF 35V) が 1個少なくなっています。下の定電圧回路の項目を見てください。
ヒューズも TU-307 (左) の 4本から TU-307II (右) では 1本に減っています。 安全上も問題ないと判断したのでしょう。 電源トランス下の F-2954 という基板も省略されました。 国内では 100V 固定ですから当然でしょう。海外版では電圧切替スイッチがついているものがあります。 電源トランス右のラグ板も簡略化されました。 コストダウンですね。 |
| 定電圧回路 (Voltage Regulator) | |
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TU-307 (上) では 2SD313 を使ったものでしたが、TU-307II (下) では三端子レギュレーター (FS7812) になっています。
回路図は TU-317 (上) と TU-217 (下) ですが、たぶん TU-307, TU-307II と同じでしょう。 (FS7815になっていますが) TU-307II にも 無くなった CR パーツのパターンが残っています。 TU-307II では見かけの構造は単純になりましたが、性能はこちらの方がよい気かします。 コストダウンにもなっているでしょう。 |
| AM 用 IC (AM IC chip) | |
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TU-307 (左) では日立の HA1197 でしたが、TU-307II (右) では三洋の LA1240 に変わっています。
回路図は TU-317 (左) と TU-217 (右) ですが、たぶん TU-307, TU-307II と同じでしょう。 周辺パーツは全く同じです。2つの IC はピンコンパチなのでしょう。 TU-307 で実装されている R83(4.7ohm) は IC の 13番pin につながっています。回路図にもありませんが発振防止か何かでしょうか ? TU-307II では回路図通りジャンパーになっています。 TU-307II の改良点として抵抗のうち 2個 (電源ラインに直列に入っている 100ohm) が基板から浮くように足に白いスリーブがついています。 (写真では 1個だけ見えている) TU-307 ではこのような実装は電源回路の整流用ダイオードだけでした。 |
| ロゴ (Logo) | |
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見た目が「黒地に白文字」から「白地に黒文字」に変わっています。
よく見ると TU-307 (左) では パネルに彫り込んだロゴです。 TU-307II (右) では単なるプリントになっています。 イメチェンも兼ねたコストダウンですね。 |
| ネジ (Screw) | |
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TU-307 では 側面のネジ毎にワッシャーが付いています。
TU-307II では頭の接触面を広くしたネジになりロックワッシャー以外のネジはワッシャーが省略されています。 コストダウンですね。 |
| FM 信号線 (FM Antenna line), メッキ (Plating) | |
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写真は TU-307
FM 信号線 (FM Antenna line) 300オームはともかく、75オームの方はインピーダンスマッチングとか大丈夫なんでしょうか ? 感度がいまいちと言われる原因の一つな気がします。 メッキ (Plating) TU-307 では右端の金具のようにクロームメッキされているものがいくつもありました。 TU-307II ではネジ以外は亜鉛メッキに変更されています。 コストダウンですね。 |
TIC では同等と思われる TU-217 が感度や選択度がいまいちだけど、価格の割に音質は良好という評価を得ています。
- TU-307 と TU-307II に違いはあるが、基本的に同じものである。
- TU-307II では IC の代替わりへの対応とコストダウンが図られている。
- コストダウンは性能に悪い影響が出ないものばかりである。
- 多少の改良も行われているが、チューナーとしての性能は同一であると考えられる。
中〜強電界地区で電波が混んでない無い地区の皆様、入門用やサブチューナーとしておひとついかがでしょうか ?
私が購入した TU-307 と TU-307II は別々の人から購入したものです。
メーカーでの再調整は 1度もされていないでしょう。
両方とも、FM で 84.5MHz の局が スケール上では 84.65MHz くらいを指していました。
30年も別々の人生を送って来たのによく揃っています。
構造が簡単なため経年変化の影響が少ないのかもしれません。
別に入手した TU-707 はかなり狂っていました。
試聴してみましたが音質も TU-307 と TU-307II で全く同じでした。
ボーカル中心の曲だと結構いいと思います。
AM の音質はラジオに毛が生えた程度ですが混信対策と音質の妥協でしょう。
やはり TU-D707 や トリオの KT-1000 のように IF 帯域の選択ができるチューナーが有利です。
構造が単純なため改造もやり易いようで、海外での改造例や話題をいくつか見かけました。