| Sansui |
大きく重いチューナーです。
古いチューナーは大きいものが多いのですが、その中でも格別です。
アンプより大きいので驚きました。置き場にも困りました(^^;)。
同調にバリコンをつかっているせいもありますが、それだけが原因ではありません。
このチューナーの特徴の一つは、AM部分 AM Section に力が入っていることです。
昔からハイエンドのオーディオチューナーではAM放送受信機能は省略されたり、中級機でもとりあえず付いているというものばかりでした。
本機では高い受信性能と音質を実現すべくコストのかかった凝った造りになっています。
写真正面を見ての通りチューニングダイヤルがFMと兼用ではなく独立しています。
電源は共通ですがアンテナ入力からAF出力段までAMとFMの回路は独立。
たぶんFM部分の基板を全部外しても問題ないでしょう。
背面の太いシールドバーアンテナも見ただけで !!! です。
回路構成もオーディオチューナーとしては世界初の同期検波を採用。
1979年から83年にかけての雑誌等に山水電気技術研究所の方がPLL同期検波を使ったAMステレオ受信やアメリカでのAMステレオ放送の状況について寄稿されています。(下の方にリストを載せています)
山水電気としてはAMステレオ放送につなげたかったのでしょうね。
ちなみに TU-X1には「将来のAMステレオ放送に備えて」背面にIF出力端子があります。
(下記リンク集のイシノラボどっとこむさんのホームページにもそのような記載がありました)
IF出力端子に関して無線家さんから掲示板で次のような情報をいただきました。TU-X1 には Type-1 と Type-2 の2種類がある。違いは AM 部の IF周波数である。ということです。
Type-1 IF周波数 450KHz シリアル No. 239020001 - 239020200
Type-2 IF周波数 455KHz シリアル No. 239050001 以降
音質ですが当然良好です。
トリオ(Kenwood)の KT-1100や KT-1100と比較してもランクの違いが聴いただけで分かります。
とは言え、民放AMラジオ放送の音質はプリエンファシスのため昔に比べて格段に悪くなっています。
FM放送のプリエンファシスとは違い不可逆なもので(MP3みたいなものですね)どうしようもありません。
私の学生時代に民放のAM放送プリエンファシスが始まったのですが民放を聞く時間が激減しました。
ちなみに当時は深夜に各局の試験放送(様々な内容で同じソースを通常放送とプリエンファシス放送で交互に放送)を聞くことができました。
今ではNHKもやっているそうですが民放に比べてまだマシな音です。
電波の弱い場所では受信し易くなったし、AM放送では情報を届ける目的もあり仕方ないかもしれません。
それと民放はFM放送も酷いものです。
音楽番組の放送中くらいは狂ったような音作りを止めて欲しいものです。
このような状況で高価なオーディオ機器が売れるわけもありません。
かつての名門山水電気も今では株式市場でボロ株の代名詞扱いされる凋落ぶりとなりました。
| 正面 front panel |
| 背面 back panel |
| FA-7端子拡大 FA-7 connector enlargement |
| 世界初のFM/AM共用アンテナシステム用端子。 Connector for World's first FM/AM compatible antenna system. |
| 受信放送のスペアナ画像 Spectrum Analyzer screen shot on reception of AM signal |
クリックで拡大
click to enlargeTU-X1 AM部分回路図(108KB)
TU-X1 AM Section schematicトリオ KT-1000の AM部分回路図(27KB)
Kenwood KT-1000 AM Section schematic
KT-1000の発売は1980年です。
79年のTU-X1とは 1年しか違いませんが三洋の LA1245を使ったワンチップラジオです。
TU-X1のAM放送受信への力の入れ方が分かりますね。
もっとも1975年頃からは ハイファイ・チューナーでもAM回路はICで済ませるのが普通です。
KT-1000では、アンテナ入力を IC直接ではなく FETで受けたり、IFナローでは通常はシグナルメータ出力として使う LA1245の端子を音声信号用に使うなど工夫もされています。
LA1245は後継機の KT-1100(このライン最後のアナログチューナー)はもちろん、トリオ(その後のケンウッド)がシンセサイザーチューナーに切り替えた後継機の KT-2020やその次の KT-1100D(この機種でこのラインは絶滅)でも使われており、2007年8月時点でも現行品という息の長いチップです。
山水電気(サンスイ)の FM/AM チューナーの年代別一覧表、海外モデルとの比較表は ここ
SANSUI FM/AM tuners list in Japan is here (with Japanese / oversea's model comparison)トリオ・ケンウッドの FM/AM チューナーの年代別一覧表、海外モデルとの比較表は ここ
TRIO / KENWOOD FM/AM tuners list in Japan is here (with Japanese / oversea's model comparison)
| AM部規格 Specifications of AM Section | TU-X1 | KT-1000 |
|---|---|---|
| 受信周波数 Tuning range | 530-1600kHz | 520-1650kHz |
| 感度(バーアンテナ) Usable sensitivity(bar antenna) | 50dB/m(narrow) | 200uV/m(loop antenna) |
| 2信号選択度(+-9kHz) Selectivity | -35dB以上(narrow) | narrow 50dB wide 30dB |
| SN比 Signal to noise ratio | 65dB以上 | 52dB(30%変調1mv入力) |
| 周波数特性 Frequency response | 40Hz-7kHz +0-3dB | n/a |
| 全高調波歪率 Distortion (at 30% Modulation,90dB/m)30%変調,90dB/m | less than 0.2%以下 | 0.2%(1,000kHz) |
| (at 80% Modulation,90dB/m)80%変調,90dB/m | 0.25%以下 | |
| イメージレスポンス比 Image response ratio | 70dB以上(1,000kHz) | 70dB(1,000kHz) |
| IFレスポンス比 IF response ratio | 70dB以上(1,000kHz) | n/a |
サンスイTU-X1 取扱説明書
サンスイAU-X1/TU-X1カタログ
ハムジャーナル
電波科学| No. | トップページ TOP PAGE | TU-X1のページ | Lang. |
|---|---|---|---|
| 1. | オーディオ懐古録 | TU-X1のページ Most famous web site. | Jp |
| 2. | オーディオの足跡 | SANSUI TU-X1の仕様 | Jp |
| 3. | 山水電気【もうひとつのホームページ】 Jp Sansui Electric-another one homepage En (closed) | TU-X1 (jpg picture) | -- |
| 4. | AMP修理工房 | SANSUI TU-X1 修理記録 Heavy to
open!! But you can see inside and circuit board's detail. | Jp |
| 5. | Sansui Lovers' Appreciation Web! | Sansui Tuners 欧米向カタログ Catalog for Europe and U.S.A. | En |
| 6. | TUNER INFORMATION CENTER | Sansui Tuners (英語) Ricochets と Kenwood L-02T vs. Sansui TU-X1 では L-02T との比較で詳しく解説されています。 Expounded in the page Ricochets and Kenwood L-02T vs. Sansui TU-X1 compared with L-02T. | En |
| 7. | FM DX Tuner Overviews | Sansui TU-X1 Front view photo only (英語) | En |
| 8. | The Best of SANSUI | Tuners: TU-X1 AU-X1 and TU-X1 (英語) | Jp,En |
| 9. | eCoustics.com | Sansui Tu-X1 Reviews (英語) | En |
| 10. | Head-Fi.org | REVIEW: Sansui TU-X1 FM Tuner (英語) | En |
| 11. | Nagoya DXers Circle NEWS Wire | フェライトバーアンテナについて (pdf 488kb) A guide of ferrite bar antenna. TU-X1 shielded bar antenna. | Jp |
| 9. | イシノラボどっとこむ 元山水社員のHP | 第20回 Dシリーズの発売とAU−X1の開発 「TU−X1の構想」が書かれています | Jp |