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発振器と周波数カウンターの周波数校正

2011年7月24日でテレビの地上波アナログ放送は終了しました。
もはやアナログテレビからサブキャリア信号を取り出しても放送波に同期していません。
この記事は過去の遺物としてお読みください。


♪ちょ〜簡単♪☆高精度☆
カラーテレビ放送のサブキャリア信号を利用
現在進行中のため内容はコロコロ変わりますm(_ _)m
2007.8.13 4年ぶりにリンク切れを修正しています。

[目次]
1. 始まり
2-a. カラーテレビ放送のサブキャリア信号
2-b. サブキャリア信号精度の現状 (2007.9.2追加)
3. 具体的方法の検討
4. 2SK241など小物部品の調達と測定
5. 「RGBコンバーター2」の調達と測定
6. 実際にサブキャリア信号を取り出す
7. カウンター調整の実際
8. 標準信号発生器(SSG)
9. オーディオ周波数発振器
10. 雑記
11. その他の参考リンク集

1. 始まり

オーディオセットやラジオの修理・調整や自作(長期休止)のために周波数カウンターや信号発生器を入手したのですが・・・
悲しいことに新品が買えないため、すべて校正切れの中古です。あ、数千円のテスターは新品だった。まあ、新品でも経時変化で変わってゆくでしょう。

それぞれをお互いに測定すると概ね一致しているため、そんなに狂ってはいないようです。水晶発振器を使っているため良好なのでしょう。
とはいえ、測定器が正確でないと調整は意味がない作業となりかねません。

周波数について校正基準となるものが何か利用できないか探したところ、次の方法がありました。
  1. セシウムやルビジウムによる基準周波数発生器
    高価。ネットで探したところ電源等付属しない中古ルビジウム発振器で最低75000円です。
    セシウム(例:アジレント 5071A)は大変正確で大変高価。ルビジウムは経時変動があります。
    水素メーザ発振器という 周波数偏差1E-16というものもあります。お金さえ出せれば買えるでしょう。

  2. GPSによる基準周波数発生器
    以前は高価で中古で探しても最低98000円してました。
    セシウム発振器の精度で校正いらず。
    電波の受信が安定し 常時正確な基準が必要ならばこれが一番。
    2002年頃には携帯電話の基地局に使われていた HP Z3801A(HP58503A亜種)の中古放出品を海外から送料込みで300米ドル程度で購入された方もいました。しかし在庫が尽きたようです。

  3. カラーテレビ放送のサブキャリア信号
    ビデオ信号出力付のテレビかビデオデッキを利用することで、
    周波数校正だけなら最低限の自作(と言うほどでもない)で3000円程度で可能(だろう)。
    放送局や時間によって精度はまちまちで、一定しない。
     
  4. メーカーや業者に校正してもらう
    それなりにお金が掛かる。時間的にも頻繁・手軽には利用できません。
    ISO9001を取得した企業でもこのアリサマだそうです。

  5. 基準信号源を持っているところに持ち込んで測定
    そんな知り合いいません(^^;)。いたとしても頻繁・手軽には利用できません。
手持ちの周波数カウンターには外部基準信号入力があるため、1.や2.の方法なら手軽なのですが、費用の点と、1ppm精度あれば十分だろうということで、3.のカラーテレビ放送のサブキャリア信号による方法に決定

2-a. カラーテレビ放送のサブキャリア信号

周波数は 3.57954545454...MHzで規格上は 3579545Hz±10Hz(偏差 7ppm)。
正確には下記のようになります。
4.5MHz ÷ 286 × (455 ÷ 2) = (2047.5 ÷ 572) MHz = (315 ÷ 88) MHz = 3.57954545454...MHz

NHKの東京からの放送ではセシウム発振器を使い、調子がよい日は旧通信総合研究所(現情報通信研究機構)の発表では概ね周波数偏差 0.30E-10(0.000030ppm) 以内に収まっていた。(2004年12月28日をもって周波数偏差測定値公表は終了。)
周波数では 3.579...MHzに対して 0.0001Hz以内ということになる。

そこでこのサブキャリア信号を周波数カウンターに入力し、3579545.4Hzと 3579545.5Hzの間を表示するよう(8桁カウンターの場合)に調整する。あとはこの周波数カウンター信じる(^^;)。

正規の周波数との誤差が 0.05Hz としても偏差は 0.05Hz / 3.57954545454...MHz = 0.013968...ppm となる。100MHzに対して、1.4Hzの差である。水晶発振器の校正には十分でしょう。

多分セシウム発振器ではなくルビジウム発振器を使っている地元の地上波放送局一覧
略称ch名称系列
NHK教育1日本放送協会 
NHK総合3日本放送協会 
NBC5長崎放送TBS系
NIB25長崎国際テレビ日テレ系
NCC27長崎文化放送テレ朝系
KTN37テレビ長崎フジ系

この 5つの放送局の周波数を比較も実際にやってみたいと思います。 1Hzずれていれば確実に検出できるのでは、と思っています。
東京と違ってセシウム精度ではありませんが、2011年7月24日のテレビアナログ放送終了までは手軽に使えます。

2-b. サブキャリア信号精度の現状 (2007.9.2追加)

日本の西の果ての長崎でも2006年に NHKと民放4局でテレビの地上デジタル放送が開始されました。
このホームページを制作開始した2003年当時とは状況も変わっているようです。
上記のように通信総合研究所による周波数偏差測定値公表も 2004年12月28日をもって周波数偏差測定値公表は終了
2011年7月24日のアナログ放送終了に向けて社会も技術も進んでいるようです。

そこで現状を長崎の放送局(上記表の5局)に問い合わせてみました。
(NCC、NBC、NHK、KTNの4局には2007年8月末にメールで、NIBには2007年9月3日に電話でお尋ねしました。)

(2007.9.9結果) NCC、NBC、NHK、NIBの担当者様から 8月末から 9月始めにかけてご回答をいただきました。
この結論を書くと、
NCC、NBC、NHK、NIB の 4局ではサブキャリア信号は長崎の各局でルビジウム発振器により付け替えている。
他局からの配信、自局での制作番組、CM、中継などすべて同様である。
このため、いつ、どの番組でもサブキャリア信号はルビジウムの周波数精度・安定度10-10乗〜-11乗程度を保持している。
ということです。
これで好きな番組を見ながら安心してサブキャリア信号を利用できます(^^)/

地デジ対応のために各局ともルビジウム発振器を導入されたそうです。
おかげで常時ルビジウム精度を確保できるわけですが、アナログ放送が廃止になるだけに複雑ですね。

搬送波については稲佐山(長崎県の親送信所)ではルビジウム発振器を使っているものの、中継局では状況によるそうです。

電話でご回答いただいた方と話をしたところでは、某局でもサブキャリアから作った10MHzをカウンターの基準信号に利用していたり、地デジについて説明(宣伝?)していただいたり、素人でもそんなに精度が必要なのか?と逆に聞かれたりと興味ある話をしていただきました。
地デジではSFN(全送信所が同一チャンネルで送信する)に移行する計画があるというのも今回お聞きして始めて知りました。

忙しい中各局の技術担当の方にはメールや電話でお答えいただきありがとうございました。

なお、KTN については最終更新時点(2007.9.9)では精度不明です。

3. 具体的方法の検討

手持ちの周波数カウンターは 4台(だんだん増えてる)とも 最低でも 8桁表示 0.1Hz単位まで測定可能。

ネットを検索すると秋月電子通商の標準周波数発生器キットがたくさん出てきますが、現在販売中止
1つだけ同じく秋月から発売の「RGBコンバーター2」(完成品 \2700)からサブキャリア信号を取り出すという斉藤義明氏の情報がありました。そこでは秋月のキットと同じく 10MHzの信号を発生させています。
ここを参考に私の場合は 3.579545454...MHzをそのまま使い情報通信研究機構のHPに説明があるようにカウンターを校正します。

10MHzの信号を発生させてカウンターの外部基準信号端子に入力すれば、自動的に測定数値を高精度化できるはずなのですが、
  • 作る手間が殆ど掛からない(^^)
  • 通常はカウンターの水晶精度で十分
  • そもそもサブキャリア信号自体が常には信頼できるものではない(特に地方局)
  • 天下の情報通信研究機構もお薦め
という安易な理由で決めました。
周波数カウンタの校正で「0.1Hzまであわせることができれば、3×10-8以内に校正」
発信器(発振器?)の校正では「10-11の桁で校正を行うことができます」(これは地方じゃ無理)
ってことなので十分でしょう。

ただし、2004年12月28日(火)12時JSTをもって周波数偏差測定値公表は終了しました。
よって「周波数偏差の補正を行うことで10-12の桁で当所の周波数標準器との校正が可能」というのは東京でも不可能になりました。

10MHzの信号を発生させてカウンター等の外部基準信号端子に入力すれば、カウンター等の安定を待たずに即測定可能です。最初の頃は測定自体が面白くて気になりませんでしたが大きなメリットです。アナログ放送が終わらなければ 10MHz化させるのですが。(2007.9.2感想追加)

3.5795454MHzは「RGBコンバーター2」から東芝 2SK241(pdfデータシート) を使ったバッファーを介して取り出します。2SK241は 2SK30Aと違ってドレインとソースを逆にすると動作しません。

「RGBコンバーター2」に使われているNTSC信号処理 IC 三菱 M52042FPデータシートを見ました。「RGBコンバーター2」では使われていない 22番ピンが VCXO monitorとなっています。
斉藤氏は23番ピン(VCXO out)と水晶の間から信号を取り出しています。22番ピンについては何も触れていませんが、今回はここから取り出すことも検討・実験してみます。斉藤氏はリード線のはんだ付がやり難いため避けたのかもしれません。

斉藤氏の例では10MHzをサブキャリア信号にロックさせる PLL ICに TC5081が使われています。
TC5081は廃番(まだ安価に入手可能ですが)のため 74HC4046 か 74HC4046A (Philipsのデータシート TIのデータシート)に変更した方がいいでしょう。74HC4046AはVCOが 17〜19MHz(メーカーによる)まで使えるため、これで 10MHzを作ると水晶発振よりもロックしていないときのフラツキが大きくてLock/Unlockが分かり易いかもしれません。(なんかロックしなさそうで邪道?)

でも、常時 高精度の基準が必要ならば精度の高さと安定の確実さで GPSの方がいいでしょう

液晶カラーテレビも利用できます

カンのいい人はピンと来たと思いますが、液晶カラーテレビでも「RGBコンバーター2」と同様な回路になっています。
手持ちの富士通テン(シャープの OEM品)の液晶カラーテレビを調べたところ「RGBコンバーター2」よりもクリスタルが大きくリード線も数ミリあって信号取り出しの加工はし易いようです。筐体内部が込み入ってある程度バラさないといけないのが欠点ですが、不要(改造してもいい)液晶カラーテレビがあったら検討に値します。モノクロではたぶん(というか当然)ダメでしょう。

ビデオ信号をテレビチューナー(三菱 MMS-10)から取るつもりです。RGBコンバーター付きなので 3.5795454MHzはこれからも取れるはずと思ったら、水晶は 4逓倍の 14.31818MHzでした。
パソコン用のアップスキャンコンバーターやテレビチューナーボードなども利用できるかもしれません。
また、そのうちビデオデッキをゴミ捨て場から拾って(^^;)調査するつもりです。

メーカー品がありました
ヤフーオークションで、2002/8/19にシバソクの Standard Frequency Regenerator 483が出品されています。
1MHzと 10MHzを生成するそうですが、TVチューナー付とはいえ 30,000円スタートです。一流メーカー品ですが、GPSを考えると中途半端な価格なのでパスしました。元々いくらだったんでしょう?
2002.8.25に 33000円で落札されてました。2人入札していましたが需要あるんですね。
2003.6.19には 36500円で落札されてました。9人も入札(うち5人が30000円以上で入札)してます。
この価格ならば実用性と正確性ではGPS基準器の方がいいと思うのですが。

秋月の標準周波数発生キットも出品されてます
またヤフオクですが、秋月の標準周波数発生キットもたまに出品されています。
欲しい人は多いようです。販売中止になったのは残念ですね。

4. 2SK241など小物部品の調達と測定

2002/8/15に福岡のカホパーツセンターへ行き小物パーツ類を買って来ました。汎用部品は大抵ここで揃います。
デンキのカホ時代は長崎にも支店があって福岡店と同様の品揃えだったのですが、99年12月で家電・PC部門を廃止し同時に長崎から撤退しました。福岡店もビックカメラそばに縮小移転しています。
現在残っている地元の店ではたまたまの在庫以外は抵抗一本でも取り寄せで不便です。
テキトーに購入したので不足品が出る気がしますが、2SK241GR(Yは売切れ)は買ったのでCRパーツは何とかなるでしょう。測定や観察時に使う10pとかのCRや接点クリーナーもついでに購入。

購入した 2SK241GRの特性。電源電圧 5V。
G-S間ショート、無負荷でのドレイン電流 = 8.2mA
No.自己バイアス抵抗ドレイン負荷同左実測両端電圧同左電流
1.なし300Ω2.38V7.93mA
2.なし360Ω2.78V7.72mA
3.150Ω1KΩ3.05V3.05mA
4.300Ω1KΩ2.15V2.15mA
5.360Ω1KΩ1.93V1.93mA

うーん、手持ちの抵抗では自己バイアス無し、ドレイン負荷 360Ωでいくしかなさそうです。
次段の「RGBコンバーター2」の測定からすると 22番ピンからの400mVp-pを入力できれば、1.2Vp-p〜1.4Vp-pの出力を得られて、カウンターの入力電圧としては十分なはずです。

と、思っていたら300Ωの半固定抵抗を見つけました。ドレイン抵抗を1kΩにして、自己バイアスを220Ω程度にすれば、2.5Vp-p程度が得られそうです。

5. 「RGBコンバーター2」の調達と測定

秋月電子通商の「RGBコンバーター2」(完成品 税込み\2700)ですが、秋月のお盆休みが終わるのを待って 2002/8/22夜にホームページで在庫確認&発注しました。ついでなのでプローブやコネクタ類も発注。

2002/8/26 秋月からの荷物が到着しました。はやる心を抑えて、まずは梱包内容物の確認。少量多品種の発注ですが間違いありませんでした。

(写真)「RGBコンバーター2」一式。完成ボード、ACアダプター、無鉛ハンダ線、技術資料のセット
(写真)ボード拡大
(写真)ボード裏面拡大

「RGBコンバーター2」は完成ボードの他にACアダプターと技術資料が付いていることは広告で分かっていました。
現物が到着して分かったのですが、
  1. AC電源は「クリアベール専用ACアダプター」というもので規格はInput:AC 100V 50/60Hz 7VA Output:DC 12V 200mA 台湾製ですが、旧電気用品取締法(現電気用品安全法)認定品です。プラグの中心がマイナス電極です。無負荷状態では 16V出てました。

  2. 使用開始前に電源選択ジャンパーの接続(はんだ付け)が必要。電圧と電流容量を満たせばプラグの中心がプラスのアダプターも使用可能です。

  3. 鉛フリーはんだ 0.8mm 1.5m巻(写真)が付属している(「RGBコンバーター2」のパッケージに入っていた)。これは今回だけのオマケもしくは試供品でしょうか。

  4. 回路図を見ると映像回路と音声回路(写真)は全く別個になっている。余計な電流を流さないために周波数測定が目的なら入力ボリューム VR1(10kΩ)を右へ絞り切りましょう(完全なショートではなく 100Ω程度になります) 。
    オーディオアンプ TA7368Fへの給電ラインを電解コンデンサー C6 330/25Vの電源側でカットしたらより効果的。ただしこの電源を信号取り出し用 FETに利用するなら次項参照。

  5. 電源コネクターの直後に 5Vの三端子レギュレーター(TA78M05F)が入っており(写真)、このボードでは 12Vは使用されていない。
    別に 5Vの三端子レギュレーターを発注したのですが、TA7368Fが電流を最小限(もしくは 0)しか消費しないことを考えると、5Vの電源は 100mAまで(技術資料から推定)はこのボードから取れそうです。(写真)中央 C10の「C」の左下 C6のはんだ付けした端子(+)から取り出し TA7368F側はパターンカットすると C6(330/25V)を生かせる。

  6. 基板には電源コネクターは付いていますが、ビデオ信号入力などそれ以外の接続点(写真)は基板に電線をはんだ付けする必要がある。ビデオ信号ケーブルとの接続に使う RCAジャックは別途購入する必要がある。(当面バラックだけど地方在住者には痛い)
    外部への出力用に BNCコネクターは同時に発注したのですが・・・。安いビデオケーブルを直付けしようかな。

  7. テレビやビデオから映像信号を取る場合は入力インピーダンス選択ジャンパー JP2の接続(はんだ付け)が必要です。(入力インピーダンスが75Ωになる)
最も難しそうなのはボードからの信号取出し部分です。M52042の足と水晶発振子の間隔は 3mm程度写真中央 U3と書いてあるところです。斉藤氏と同じ方法でも左側の水晶発振子のはんだ付け部分に信号取り出し用のリード線(コンデンサーの足など)を慎重にはんだ付けする必要があります。ましてや 22番ピンからとなると愛用の 30Wの鏝では難しそうな気が・・・
はんだ付け用の耐熱マスキングテープがありますが、これで両側の端子を覆うのも難しい気がします。方法を考えねば。

ちなみに水晶発振子隣の黄色いトリマーは発振周波数の微調整用コンデンサーです。最初は動かさずに、カウンター校正後にビデオ信号を入力しない状態で 3.5795454MHzになるように調整したらいいでしょう。

まずはオシロで「RGBコンバーター2」の M52042の 22、23番端子の動作を見てからどうするかまた考えることとします。

ビデオ入力を接続せずに観測した「RGBコンバーター2」の M52042の 22、23番端子の波形
クリックすると拡大写真が見れます。
23番ピン〜水晶の波形。横1目盛りはいずれも 0.2us( 5MHz)。
2310x1b.jpg縦1目盛りは 20mV(プローブは10X)231x1b.jpg縦1目盛りは 200mV(プローブは1X)

22番ピン(VCXO monitor)の波形。横1目盛りは 0.2ms( 5MHz)。
2210x1b.jpg縦1目盛りは 10mV(プローブは10X)221x1b.jpg縦1目盛りは 20mV(プローブは1X)

プローブを 10xに設定して観察すると 23番ピンでは約 900mVp-p B級アンプの出力ような波形(鈍ったパルス?)、22番ピンでは約 400mVp-p 三角波に近い波形です。
ところがプローブを 1xに設定すると負荷が重くなるせいか、 23番ピンでは約 800mVp-p 波形は三角波に近づき、22番ピンではなぜか約 80mVp-p ノコギリ波に近づきます。

周波数はどれもおおよそ 7目盛りで 5周期ですので、5MHz x 5 / 7 = 3.57142...MHzと3.579545454...MHzのサブキャリア信号周波数と合っています。
周波数カウンターで測ったところ、23番ピンで 3.5796614MHz、22番ピンで 3.5796953MHzと 22番ピンが僅かに高くなっています。

今回は 22番ピンの出力を使おうと思います。いいのかな? チョット迷ってます。
これらは観測する端子の両側をセロテープでマスキングしてプローブを当てました。

エージングのため 9/25から電源を入れっ放しにしています。もう少し早くから始めた方がよかったようです。

6. 実際にサブキャリア信号を取り出す

以下のような回路に決めました。
電源は「RGBコンバーター2」から取ります。+5Vはボードのから、アースはへ接続します。
22番ピンからの取り出しは 47pFのセラミックコンデンサーを使いました。出力側はpFです。
パスコンは 2個とも 0.47uFです。
回路図 というほどでもないです(^^;)。しかもまだ予定。
実体配線写真

出力波形写真
電圧 1.xVp-p、周波数カウンターで測った周波数 3.579xxxxMHz(ビデオ信号入力無し)
電圧 1.xVp-p、周波数カウンターで測った周波数 3.579xxxxMHz(ビデオ信号入力あり)

ビデオ信号入力が無いときは大きく変動し、信号入力ありにすると周波数が変わりかつ概ね安定すれば成功でしょう。

2007.9.1 追記
2SK241一式がどこ行ったか分からなくなりました。
23番ピンから100-1000pFくらいのセラミックコンデンサーを介して取り出せばいいかと思います。
ソアーのカウンター(FC-864)では 3.5MHz付近での入力感度は 20mVrms です
(外部基準発振器入力は 10MHz 2.5V p-p です。)

7. カウンター調整の実際

カウンター(横河FC-864)の取扱説明書によると校正時には1時間以上のウォーミングアップが必要です。
この手の測定器は終日通電するのがいいんでしょうけど、そうもいかないので
写真T型コネクターまで
写真カウンター調整風景

8. 標準信号発生器(SSG)

発生させた信号(例えば100MHz)を上記で校正した周波数カウンターで測定し、カウンター表示が SSGと同じになるように SSGを調整する。ウォーミングアップはカウンターと同様。

9. オーディオ周波数発振器

これは多少狂っても問題はないので周波数ウカウンターとのズレを見るだけになるでしょう。

10. 雑記

2002/9/1 混み入った基板にはんだ鏝を入れるのは初めてです。これまで使ってきたハンダゴテではコテ先が太すぎて使うのは難しいです。コテ先に針金をつけてみましたが安定しないため細かい場所には作業がやり難く中断しました。
昨年ジャンクパーツ一式を廃棄したため配線用の電線にも困りました。ACコードの切れ端でジャンパーの代用にしようと思いましたがちょっと無理ですね。幸い廃棄するためコンビニ袋に入れたまま棄て忘れた電線類を偶然見つけました。保管していた新品パーツは一部売却しましたが、残りはこれからいろいろ使えそうです。
ハンダ付け自体が 10年くらいやってませんでしたが、工具箱を整理したら、買ったものの余り使っていないものも多いです。
午後からホームセンターにハンダゴテを見に行きましたが 最低でも 30Wのものしか置いていません。取り替え用のコテ先は全く置いていませんでした。耐熱マスキングテープなども当然?置いていませんでした。
今日は実質作業出来ませんでしたが、今週福岡へ行くので、カホへ行き必要なパーツを調達する予定です。準備に手間取りましたが、あとは一気に進めそうです。

2002/9/3 あちこちに分散(放置)しているパーツ類を続々発見中です。10万pの銅箔スチコンが十数個出てきました。
ハンダゴテは未解決でRCAジャックは 2連タイプのものしかないのですが何とかなりそうです。
カホが閉店するときにある程度 CRパーツを備蓄したのですが丸ごと行方不明(T_T)です。

2002/9/8 ワイヤーストリッパーが見つからない(T_T)。テレビチューナーの電源アダプターも行方不明(T_T)。
ハンダ付けはカンが鈍って低めの温度でやってしまう状態でしたが、いくつか練習したら回復しました。
最初 JP2とビデオ入力部を間違ってハンダ付けして、これまた久しぶりにハンダ吸取用の銅網線を使う羽目に。
今回はこて先(鉄メッキではない)をヤスリで削りました。M52042の足へのハンダ付けはコテ先をもっと細くしないと無理みたいです。一回きりなので釘などをヤスリで研いでもいいけどマスキングテープは代替品が見つかってません。

2002/9/11 どういう部品配置にするか思案中です。M52042へはカップリング用のコンデンサーのリード線をハンダ付けせずに点接触状態で使うことを思いつきました。
昨日テレビチューナー(MMS-10)用に ACアダプター(12V/2.5A)をヤフオクで落札。このチューナー DCプラグがセンターマイナスなんで加工しないといけません。
今度の連休にはこのプロジェクト?を片付けたいと思います。
本日からHP作成用のタグエディターを長年使ってきた SuperTag 32 proから HTML Project2に変更しました。

2002/9/13 夕方ホームセンターを探し回って、こて先用に銅釘(長さ32mm太さ1.8mm)、ハンタ付け時のマスキング用に台所用アルミテープを買いました。太さ 4mmと 3mmの銅棒も売ってましたのでこれを加工してもよさそうです。アルミテープはアルミ箔が660度で溶解するとしか書いてませんが 198円と安価なのでダメモトです。

2002/10/22 長期休止していました。「RGBコンバーター2」の波形を撮影したオシロ(Panasonic VP-5204A)は売却しました。昨日新しいオシロ(1カ月前に買った中古)がメーカーの修理から還ってきたところです。VP-5204Aは新しくはないのですが周波数・電圧ともに正確で、輝度は高く焼き付きも無しと電気的な性能は落ちておらず使い易いので気に入っていました。今度のはオーバースペックなためこちらを手放すべきだったかな、と今も思ったりします。
実はどちらのオシロを手元に残すかゆっくり考えるつもりでしたが、最近ガラクタが増殖したことに気づいた家族から猛烈な苦情が出てしまい急遽の売却となりました。

2003/6/26 8月に復活予定です。明日もう一度更新後は8月まで更新しません。

2003/6/27 雑誌 HAM Journal No.104(2002年冬号 CQ出版社 1580円)の「特集 JJY長波標準電波の活用」に「RGBコンバーター2」からサブキャリア信号を取り出し10MHz基準信号を作り出すという、斉藤氏と同様な回路の製作記事があります。こちらは PLLに 4046Bが使われています。
M52042FPからの信号取り出しは 23番ピンからで、理由の一つは 23番ピンではハンダ付けがし難いためだそうです。

11. その他の参考リンク集

1. 測定器の正しい使い方入門 時間計測器の使い方 横河電機
2. 周波数カウンタとその使い方 オリックス・レンテック
2. ユニバーサルカウンタ ChaN氏の自作カウンター

CoolTune TestEq 実験室 http://cooltune.s28.xrea.com/

2003.08.27 リンク関係と古い情報を修正。
2007.07.29 当サイトのホストアドレス変更に対応(内容は未変更)
2007.08.13 リンク関係を修正。
2007.09.02 2-b(サブキャリア信号精度の現状)追加と内容修正。
2011.10.31 冒頭にテレビ地上波のアナログ放送終了の注意書き。infoseek から xrea に移転。